プラセボ効果に関する面白い事実。それがプラセボ(偽)だと最初からわかっていても効果がある場合がある(米研究)

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プラセボ効果に関する面白い事実。それがプラセボ(偽)だと最初からわかっていても効果がある場合がある(米研究)
プラセボ効果に関する面白い事実。それがプラセボ(偽)だと最初からわかっていても効果がある場合がある(米研究)


 プラセボ(プラシーボ)とは、薬効成分がまったくない薬にもかかわらず、「効きますよ」と言われて偽の薬を服用したところ、なぜか病気や疾患が治ってしまうような治療効果のことを指す。

 薬のみならず、あらゆる治療手段にプラセボ効果がみられる。

 まさに人体の不思議といったところで、解明されてない部分も多いのだが、更に興味深いことに、それがプラセボ(偽薬)だと最初からわかっていても効果があるというのだ。

 かかりつけの医師から「これプラセボ(偽)だけど、効きますよ」とあらかじめ言われた薬ですら症状が緩和され場合があるという。

・プラセボはもともと対照実験や治験に用いられるもの

 少量ではほとんど影響のないブドウ糖や乳糖で作られることが多いプラセボは、治験で本物の薬の効果を確かめるために、錠剤や注射として服用したりする。

 例えば、グループの一方に本物の薬、もう一方にプラセボを与える。プラセボは本物の薬と見た目はまるで変わらないので、被験者は自分がどちらを飲んでいるのか分からない。

 このようにしておいて、実験者は本物の薬がプラセボよりもきちんとした効果を発揮するのか(あるいは悪影響が出ているか)を確かめる。


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・最初からプラセボと告げても効果がある場合がある

 事態をややこしくするのが、プラセボ効果なる現象だ。

 体に影響を与えるはずのないプラセボに対して反応する人がいるのだ。これはプラセボを飲んだ人がそれを本物の薬だと信じ込んでいることが主な原因だと考えられてきた。

 ならばプラセボだと事前に言われていれば、プラセボ効果は生じないはずではないか?

 ところがそうではないのだ。


 米ハーバード大学医学大学院のテッド・J・カプチャク教授はプラセボについて20年以上も研究を続けてきた人物だ。その彼の最新の研究論文では、非盲検(プラセボであると事前に告げられる)プラセボを用いて驚きの事実を明らかにしている。

非盲検とは
臨床試験(治験)を行う際に、被験者がどの治療群に割付けられたか、医師、被験者、スタッフにわかっている試験法。

 カプチャク教授は過敏性大腸症候群の患者を対象に、非盲検プラセボを与えるグループ(プラセボであると事前に告げられる)とプラセボを与えるグループ(告げられない)に分けて調査を行なった。

 すると非盲検プラセボを与えられたグループでは、錠剤はシュガーピルで、薬剤は一切入っていないとはっきり言われていたにも関わらず、症状に劇的かつ有意な改善が確認された。

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・プラセボと知っていても自己観察症状が緩和される人もいる

 同教授によると、プラセボはあらゆる状況で効果を発揮するわけではないという。だが痛み、吐き気、疲労といった”自己観察症状(self-observation symptom)”についてはよく効くそうだ。偽薬とわかっていても心と身体の自己治癒力が高まるのではないかと言われている。
  
 「人はプラセボと分かっていてもプラセボ反応を示します。さまざまな症状に対して有効なプラセボ効果を得るために、騙したり隠したりする必要はありません」とカプチャク教授。


・プラセボど告知して偽薬を与えるのは有望な新戦略か?

 ただしもっと研究が必要であるとカプチャク教授は述べている。

 そしていくつかは現在進行形だ。最近の慢性腰痛に関する非盲検プラセボの研究は有望に見える。うつ状態や疲労回復などもそうだ。

 仮にプラセボが慢性痛に有効ならば、中毒の懸念があるオピオイド系薬物の使用を減らすこともできるだろう。

 「非盲検プラセボが効果のある状況では、うつ、慢性痛、疲労といった症状にすぐ薬を投薬するかわりに、プラセボを使うことが考えられます。それで効くなら最高ですし、効かなければちゃんとした薬を使えばいいわけです」

References:health.harvard/ written by hiroching / edited by parumo
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