伝説の一角獣。額に1本の巨大な角を持つシベリアユニコーン「エラスモテリウム」の謎に迫る (3/6ページ)

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 乏しい標本から得られる状況証拠は、ツノがあったのかどうか、毛が生えていたのか、あるいはハゲていたのかどうかしか教えてくれない。だがマンモスのように体毛に覆われていたという証拠がいくつかある。

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エラスモテリウムの想像画 image credit:Apokryltaros

 エラスモテリウムには実際に角が生えていたことを示唆する主な証拠は、頭蓋骨の前頭骨突起だ。これは19世紀の古生物学者の注目を集め、すぐさま角が生える土台の部分だと解釈された。

 証拠は角が円形ではなかったことも示している。このことは頭蓋骨の土台で見つかった治りかけの刺創(一般には他のオスとの決闘でつけられた傷とされる)によっても裏付けられている。

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ロンドン自然史博物館に展示されているエラスモテリウムの化石 image credit:CC BY SA 3.0

 オス同士は縄張り争いをしただろう一方で、生息域はドン川から現在のカザフスタン東部にまで渡っていた。また西シベリア平原南東でも長く生息していたことが示されている。

 しかし絶滅した理由は定かではない。これまでのところ、専門家は特定の環境要因に着目している。というのも、それは数々の種が絶滅した謎の回答であるからだ。
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