飼い主が窮地に陥っているとき、飼い犬は助けてくれるのだろうか?真剣に行われた科学実験(米研究) (1/5ページ)
「ティミーは井戸の中だ」というタイトル。これは一体に何につけられたタイトルなのだろう?小説か、マンガか、映画か、あるいは誰かの新曲か?
答えはそのどれでもない。実はこれ、科学論文のタイトルなのだ。
副題まで含めれば分かりやすい。「ティミーは井戸の中だ:犬の共感と向社会的助力 (Timmy’s in the well: Empathy and prosocial helping in dogs)」だ。「ティミー」とは、ドラマ『名犬ラッシー』のシリーズでラッシーの相棒となる少年である。
この論文は、「飼い主が(井戸にではないが)閉じ込められて助けを呼んでいる」という状況をつくり出し、犬の反応を見る実験の報告だ。さて、犬はどんな反応を示したのだろう?
・犬は飼い主を助けに来るのか?
「犬は人間の感情を推し量り、泣いている人に寄り添う」ことは知られている(関連記事)。しかし、泣いている人に注目した犬が、実際に救助する行動を起こすかどうかはどこで決まるのだろうか?
実験には、様々な種類やサイズの犬と飼い主34組が参加した。
飼い主は順番に、大きな窓のついたドアの向こうの小部屋に「閉じ込められ」る。ドアはマグネットで閉じてあるが、小型犬でも鼻や前足で押して開けられるほど軽いものだ。
飼い主のうち半数は苦しげな声で「助けて」と言い、泣く。残りの半数は、特に感情を込めずに「助けて」といい、その後は『きらきら星』をハミングしている。
そうして、飼い主の表現している感情によって、犬の「救助行動」に差ができるのかを見るのだ。