森永卓郎の「経済“千夜一夜"物語」 ★日本経済転落の理由 (2/2ページ)
「県民経済生産」によると、産業全体のGDPに占める製造業の割合は、全国平均が20・8%であるのに対して、沖縄県は4.9%にすぎない。'58年にB円は廃止され、それ以降、沖縄では米ドルが使われることになったが、たった8年間の通貨高で沖縄の製造業は破壊されてしまったのだ。
プラザ合意後の日本では、資本自由化や不良債権処理によって、製造業以外の分野でも、経済が次々に外資に支配されていくことになったのだが、空洞化の原点は円高だった。
最近の経験でも、民主党政権末期に1ドル=79円の円高が襲ったため、日経平均株価は8600円となり、日本中に派遣切りの嵐が吹き荒れた。通貨高が経済を破壊することは明らかなのだ。にもかかわらず、当時の中曽根内閣は、なぜ日本経済崩壊に直結するプラザ合意を受け入れたのか。
戦後経済の最大の謎なのだ。