北朝鮮の核廃絶隠しに利用される日朝首脳会談 (2/3ページ)

週刊実話

相手の事情を巧みに利用し、最終的には核保有国として米国と対等な立場で核軍縮交渉に臨もうとしているとも考えられ、非核化の不履行がまかり通る恐れが出てきているのです。ハリス大使は、こうした事態を招かないようにクギを刺したのです」(同)

 米ワシントン・ポスト紙は8月27日、複数の米政府当局者の話として、マティス国防長官、ボルトン安全保障担当補佐官の両氏が終戦宣言に反対していると伝えている。

 政権中枢や米議会が北朝鮮の非核化の意志を強く疑っている中では、体制の保証につながる終戦宣言という“果実”を食すのは容易ではない。

 そんな最中、8月28日付のワシントン・ポスト電子版が、7月に日朝当局者がベトナムで極秘会談を行ったと報じた。

 拉致問題についても話し合った模様で、翌29日に記者の質問に答えた菅義偉官房長官は会談を否定しなかった。
 同紙によると、日本側は内閣情報調査室トップの北村滋内閣情報官、北は“北版CIA”ともいえる工作機関統一戦線部の金聖恵策略室長がお互い顔を突き合わせたという。

 「米韓との関係が悪くなると日本に擦り寄ってくるのが、過去の北朝鮮の常套手段です。正恩委員長は米国の態度硬化に頭が痛い。そこで拉致問題を材料に日本の対北朝鮮姿勢を軟化させ、“核隠し”の目くらましにしようとしているのです。さらに北朝鮮は、あわよくば、日本から戦後処理のための資金を得ることで、経済の建て直しを図ろうとしている。制裁によって貿易や投資が抑えられている中で、日本を突破口にしようとしているわけです。韓国の中央銀行に当たる韓国銀行が去る7月20日に公表した推計値によると、昨年の北朝鮮の国内総生産は前年比3.5%減少し、国際的な制裁の影響により1997年以来の大幅なマイナス成長を記録したほどです」(北朝鮮ウオッチャー)

 北朝鮮は8月26日、西部の南浦を訪れた際に拘束した日本人旅行者の男性を「人道主義の原則により寛大に許すことにした」として国外に追放している。地球上で最も人道主義に縁遠い国が突然、“人道の看板”を掲げて解放するのには、何らかの意図や目的があってのことだ。

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