世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 ★第285回 公共サービスの撤退は許されない (3/3ページ)

週刊実話

自然災害大国である以上、国民は可能な限り分散し、各地域が経済成長する必要がある。そのために鉄道インフラが不可欠であることは、今更書くまでもない。

 ところが、西日本豪雨の被災地に限らず、現在の日本で起きているのは、まさに、
「交通インフラを軽視したことによる、地方の衰退」
なのである。

 日本の地方を繁栄させたいならば、交通インフラを建設するしかない。ところが、わが国は過去20年以上もの期間、地方の交通インフラの整備を「放棄」し、衰退を放置してきた。無論、東京圏のみは成長を続けたが、それは「東京圏が地方の人材や投資を吸い上げる」形で進んだのである。日本で地域格差が広がったのは、当然すぎるほど当然だ。

 というわけで、わが国は「繁栄」のためにも交通インフラを全国的に整備しなければならないのだが、政府は緊縮路線を堅持している。それどころか、国鉄が「民営化」された結果、自然災害からの復旧すらなされず、鉄道が「廃線」になる可能性が高まっているわけだ。本当に、これでいいのだろうか。

 国民の多くが「それでもいい」と考えるならば、わが国はこのまま所得格差、企業間格差、地域間格差が広がる形で、発展途上国に落ちぶれることになるだろう。すでにして、衰退途上国であることは間違いないのだ。

 衰退か、繁栄か。
 日本国民が「国家」についていかに考えるか。それがすべてを決定することになる。日本国の運命は、国民や政治家の「考え方」によって決まるのだ。とりあえず、国民はごくごく当たり前の「考え方」だけでも思い出すべきだ。公共サービスは撤退してはならないのである。

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みつはし たかあき(経済評論家・作家)
1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。

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