数々のベストセラーを仕掛けた編集者・柿内尚文の仕事術 (1/4ページ)

新刊JP

数々のベストセラーを手掛けた柿内尚文氏
数々のベストセラーを手掛けた柿内尚文氏

出版不況といわれるこの時代にベストセラーを連発している出版社がある。アスコムだ。

『聞くだけで自律神経が整うCDブック』80万部
『3000円投資生活』57万部
『「のび太」という生きかた』32万部
『1日1分見るだけで目がよくなるすごい写真』40万部

これらの本のタイトルを聞いたことはあるだろう。また、2013年、2014年にはミリオンセラー書籍を2年連続で出版している。

なぜ、アスコムは売れる本を作れるのか? その秘訣を最も知っている人物である取締役編集部長の柿内尚文氏に、「ヒットの作り方」と「その仕事術」についてお話を伺うことができた。

そこでは「出口」を意識した本質を捉える本づくりや、タイトルやコピーの付け方など、さまざまなところに工夫があった。

(取材・文:金井元貴)

■「入り口」と「中身」を意識し、「出口」が広がった松岡修造の名言シリーズ ――不況と呼ばれて久しい出版業界ですが、なぜ本がこんなに売れないんでしょうか?

柿内:本が売れない理由はいろいろあると思いますが、一方で売れている本もある。じゃあ、その差はなんなのかというと、すごくシンプルなことで、売れない最大の理由は、その本が出ていることが知られていないということだと思います。まず、本の存在を知ってもらう機会をつくらないといけない。編集者はただ本を作るだけではなく、出口の部分まで考えて物作りをしないといけない時代なんだと思います。

――「ベストセラー」の基準が低くなっている中で、柿内さんが手がけた書籍の多くは10万部超えを記録しています。その秘訣についてお聞きしたいのですが、まずは松岡修造さんの『松岡修造の人生を強く生きる83の言葉』。こちらは20万部を突破しました。

柿内:この本は厳密に言えば僕が元の企画を作り、編集は現場の編集者が担当しています。もともとは、あるアスリートの方から、「今、アスリートの間で(松岡)修造さんの動画を見るのがブームなんですよ」と教えてもらったことがきっかけで、実際に見てみるとすごく面白かったんです。

そこで松岡さんの著書を買って読みました。

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