がんや認知症、突然死も…「糖尿病」予防と実態 (4/5ページ)
がんや認知症になる可能性も示唆される隠れ高血糖(食後高血糖)だが、意外なことに食事の方法などで防ぐことができる。まず1つ目は食事の「食べ順」を野菜、肉・魚、ご飯・パンにすること。野菜の食物繊維は腸の壁をコーティングし、糖質の吸収を緩やかにする。次に肉類(タンパク質)を食べることで、胃腸の動きを遅くさせるホルモン(GLP1)が分泌される。そのうえで、ご飯やパンなどの炭水化物を食べると消化吸収に時間がかかり、血糖値の急上昇が抑えられるのだ。
2つ目は、朝食をしっかり食べること。朝食や昼食を抜いて、昼食や夕食でどか食いすると食後血糖値が跳ね上がってしまう。
3つ目は、食後は軽い散歩などをして体を動かすこと。食後の軽い運動は食後高血糖を防ぐ。昼食は少し離れた飲食店に行き、食後は歩いて帰るなどしたい。
■糖尿病薬は十数年で大進歩
読者の中には健診で血糖値が正常値より少し高い「境界型」や、これを超えた「糖尿病型」と診断された人もいるはず。こうした人は食事と運動を見直すことが第一だが、これでも血糖値が高止まりするときは薬が必要になる。実は、糖尿病薬はこの十数年で大進歩しているという。
糖尿病薬は大きく3種類に分けられ、第一が血糖値を下げるホルモン(インスリン)の分泌を促す薬で、インスリン分泌不足を補う働きがある薬も含まれる。
第二がインスリンを効きやすくする薬だ。糖尿病が進行すると、インスリンが分泌されて糖を絡め取っても細胞が受け入れない状態になる。これは、自分が出したインスリンの効きを良くする薬と言える。
第三が糖の吸収や排泄を調節する薬で、この種類の薬は糖の吸収をゆっくりさせることで血糖急上昇を抑えたり、体に取り込んだ糖の尿中への排出を促すなどの働きをする。
鈴木院長は、こうした最新治療薬を複合して糖尿病治療を行い、他の病院ではなかなか下がらなかった血糖値(ヘモグロビンA1c)も劇的に低下させている。「2つの糖尿病薬を組み合わせることで(SGLT2阻害剤とDPP4阻害剤など)、血糖値を改善させることも可能です。