初期人類の有名な化石「リトルフット」は新種である可能性が浮上 (4/5ページ)
image credit:Science and more/youtube
・木登りから二足歩行への過渡期
リトルフットの特徴から、彼女らが木登りから二足歩行へ移行するさいの重要な過渡期にあったと推察できる。足が腕よりも長く、2本足でかなりの距離を歩くことができたらしいからだ。
しかし、リトルフットにはチンパンジーのような特徴もある。
たとえば、解剖学的な知見からは、二本足で歩きながら物を運ぶことは苦手だった可能性が窺える。これはチンパンジーでも同様だ。
また二本足で歩けたが、木登りも上手であった。このことはリトルフットが森林と草原が混在する環境で生きていたことを示している。
こうした事実とその年代をあわせて考えると、リトルフットは現代人のような二足歩行をはじめたばかりの最初期のアウストラロピテクスである可能性が窺える。
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・アウストラロピテクス・プロメテウスの復活?
クラーク氏らは、リトルフットの新しい学名を考案するよりも、かつて使用されていたが、1948年にA・アフリカヌスにまとめられて以降使われなくなった「アウストラロピテクス・プロメテウス」という学名で呼びたいと考えている。