真っ赤なお鼻のトナカイさんは、実際にみんなに笑われていなかった。その理由とは? (1/3ページ)
有名なクリスマスソングの1つに「赤鼻のトナカイ」がある。
最初の歌いだしは「真っ赤なお鼻のトナカイさんは、いつもみんなの笑いもの」となっているが、実際に赤鼻のトナカイ、ルドルフは仲間たちからそのことを笑われたいたのだろうか?
だが安心してほしい。赤鼻を馬鹿にされて笑われたトナカイなんていなかったんだ。その理由とは・・・
・トナカイは色を認識することができない
動物の目は人間とは違う。我々が見えている色が同じように見えているわけではないのだ。トナカイは赤色を識別する目の細胞がないので、赤鼻のトナカイ、ルドルフがそのことでからかわれることはありえないのだそうだ。
ちなみにトナカイは、オレンジやグリーンも見えない。つまり、彼らはクリスマスツリーの下に置かれたプレゼントのニンジンを見つけるのにも苦労するということだ。
トナカイは赤い光を見たり、赤やオレンジ、グリーンという色を識別することができません。だから、彼らはルドルフの赤鼻やオレンジ色のニンジンが見えないのです。彼らは紫外線視覚をもっていて、それで北極圏の雪に埋もれた地衣類などを探し出しているのです。
そう説明してくれたのは、イギリス・エクセター大学の動物学者、マーティン・スティーヴンス教授。
・紫外線視覚を持っているトナカイ
これなら、もしかしたら、白いオオカミやその他の捕食者も見えるかもしれない。動物の毛皮が紫外線を吸収し、雪が紫外線を反射するからだ。
こうしたユニークな視覚能力は、北極圏の過酷な環境に適応するためのトナカイの特徴の一部なのだ。
雪に同化して人間には見えない白いオオカミも、トナカイにとっては目立つ存在なのだろう。