ホームレス男性の診察が終わるまで、入り口で心配そうに見守っていた4匹の犬たち(ブラジル) (3/3ページ)
幸せそうなセザルさんと犬たち
そして1時間後、セザルさんは楽しそうに尾を振る犬たちと一緒に病院を去っていった。クリスさんは万感の思いで彼らを見送った。
「私はセザルさんの半生を知りませんし、どんな事情でホームレスになったかもわかりません。でも犬たちに慕われて愛されている彼に尊敬の念を抱きました」
自身も動物好きなクリスさんは、心無い人の犬への虐待に心を痛めてきた。
だが、この日で出会った犬たちのいきいきとした表情や、セザルさんへの愛がひしひしと伝わる立ち居振る舞いを見て、その絆の深さに胸を打たれた。
image credit:Ana Paula Bogo, Cris Mamprim
「たとえ貧しい暮らしでも、彼と犬たちはとても幸せそうでした。すべての人が彼のように動物を愛し、動物と通じ合えれば虐待なんて無くなるはずです」
クリスさんがこの出来事をフェイスブックで明かすと8万ものいいねがつき、セザルさんと犬たちの仲睦まじい姿に多くの人が感嘆や称賛の声を寄せている。
自分よりも大切な犬たちを優先する優しいセザルさん。そして犬たちもセザルさんを思い、常にそばに寄り添い彼を守ろうとする。
海外ではひょんなことから普通の人が簡単にホームレスに陥ってしまう人も多い。セザルさんが健康になって、仕事を得て、犬たちと一緒に暮らせる暖かい家が得られることを心より願わずにはいられない。
References:thedodoなど /written by D/ edited by parumo