原辰徳、松井秀喜、清原和博…ジャイアンツ長嶋茂雄が愛した男たち (5/8ページ)
表向きには、ミスターもナベツネさん(渡邉恒雄オーナー=当時)から頼まれて、松井の説得に当たったとされています。ただ、本当は説得などしていなかったようです。ミスターは、かわいい弟子がメジャーに挑戦するなら、背中を押してあげたいと思っていたからです。“自分が育てた松井がメジャーで、どこまでやれるか見てみたい”という気持ちもあったでしょう」(球団関係者)
ヤンキースに入団した松井がスランプに陥った際に、長嶋氏が国際電話をかけ、受話器の向こうで素振りさせ、その音を聞いてアドバイスしていたというのは有名な話。長嶋氏にとって、松井は“別格”だったのかもしれない。
「松井と同様、ミスターに大きな期待をかけられていた高橋由伸の場合は少々、勝手が違いました。ヤクルトに決まりかけていたのをひっくり返して強奪したほどミスターは由伸に入れ込んでいましたが、松井のように熱血指導したことはありません」(夕刊紙プロ野球担当記者)
それは、長嶋氏が「松井は努力の人」、「由伸は天才」と区別していたからだとか。「由伸が不調の際に、ミスターに“アドバイスしてあげれば”と言ったことがあります。するとミスターは、“由伸は天才だから、必要ない。どうしてものときも、ひと言でいい”と言ったんです。驚きましたよ」(前同)
■上原浩治に掟破りの電撃訪問
98年のドラ1・上原浩治の才能も、ミスターは愛してやまなかった。「1年浪人して苦学して大阪体育大に入学、エースとして大活躍していた上原は、地元の近鉄や阪神が先鞭をつけていました。ところが、長嶋さんは絶対に欲しいという(笑)。それで、遅ればせながら交渉に参加したんですが、芳しくはない。