夢とは小さな「たい」の積み重ね。「カツカレー食べたい!」から始めよう (5/7ページ)
食に関しても「欠けている、何かが足りない」と思っているから、ついつい食べてしまって昔は太ってたんです。でも足し算って、終わりがなくてずっと苦しいんですよね。それが一定期間、食を断ってみたことで、「あれ? 足さなくてええんやな」「あ、そもそも“ある”やん」って素直に思えたんです。断食をきっかけに自分を「引き算」で考えられるようになって、引いていった末に、本来の自分に戻ったという感じ。
――そうやって「素の自分」になったら、逆に可能性が花開いたんですか?心屋:そういうことだと思います。たぶん、それまでは、足し算をすることで、逆に自分の可能性を鎧や武器でカチカチに押し込めていたんじゃないかな。それをパカッて割ったら、本来の自分がブワッと出てきたという気がします。
――足そうとがんばるなかで、素の自分の力を押し込めてしまっている……。そういう人が大半なのかもしれません。そして、もう1つのきっかけというのは?心屋:『奇跡のリンゴ』という本です。肥料も農薬も除草剤も与えず、完全な自然農法でリンゴを育てている、ある男性のドキュメンタリーですね。木の周りは草ぼうぼうで、純粋に土から栄養を得るしかない環境で育てると、その木本来の力が出て立派なリンゴがなるんです。これは人間も同じで、放っておいても本来ある力で実を成すことができるんだ、そういうポテンシャルをもって、みんな生まれてきてるんだって思いました。
――その2つのきっかけが、450万部という、ものすごい結果につながったんですね。心屋:断食に行ったのが2011年で、初めて「解決!ナイナイアンサー」に出たのが2012年。そこから本が年間で150万部も売れだしたんです。そんな売れ行きは想像さえしたことがなくて、「何か知らんけど、結果そうなった」という感じでした。
――「今のままの自分でいいんだ」という気づきも大切ですね。それが小さな「たい」を大事にする、満たすという、先ほどのお話にもつながっているように思えます。大きな夢がないなら、ない自分のままでいい、ただ小さな欲求を満たすことを積み上げよう、という。