森永卓郎の「経済“千夜一夜"物語」 ★泉佐野市の反逆 (2/2ページ)
例えば、長野県は時計やカメラを作っている。三重県は、真珠を作っている。静岡県は楽器を作っている。もちろん農林水産業の重要性を否定はしていない。しかし、就業者数のウエイトでいうとわずか3%。それに対して製造業は16%と5倍以上だ。日本は加工貿易立国だから、製造品を排除したら「ふるさと」の大部分が排除されてしまう。そして、いまや産業の大部分を占める第三次産業の場合、形がないモノを作っているので、返礼品から金券類を排除されたら、どうしようもなくなってしまうのだ。
もちろん、現在でもモノや金券が返礼品として認められているケースもある。問題は、何がよくて、何がいけないのかという判断基準がすべて総務省の裁量に委ねられていること。こういう仕組みにすると、自治体が総務省にひれ伏し、ご機嫌をうかがうしかなくなる。それを許す法律改正を援護してしまったことが、泉佐野市の最大の罪なのだ。