あまり目に留めない「畳の縁」の色柄には、格式や様々な意味があるんです (3/4ページ)

Japaaan

大紋高麗縁の畳に座る『資本著色織田信長像』狩野元秀画、長興寺蔵/Wikipediaより

小紋高麗縁の畳に座る『冷泉為秀像』土佐光芳画/Wikipediaより

紫縁

603年(推古天皇11年)以降確立した日本の位階制度で、殿上人(五位以上の人および六位の蔵人〈くろうど〉で殿上にのぼることを許された人)が使用できました。ちなみに六位以下は黄縁、無位の者は縁なしでした。

京都御所では、紫縁ではなく赤縁を用いていますが、これは紫が変容したもので「紅絹(もみ)縁」とも呼ばれます。

茵(しとね)

ちなみに畳ではありませんが、座布団に似た、四方の縁を錦などで囲った正方形の敷物でしとねというのがあります。やはり縁に決まりがあり位階の五位以上は黄絹、六位以下は紺布などとなっていました。

京都御所の天皇の御座所「昼御座(ひのおまし)」には繧繝縁の厚畳の中央にこれを敷いています。畳表を五枚重ねて真綿を生地でくるんであるので、一般的な座布団よりも厚みがあるようです。

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