腹切るくらい安いもの…山本権兵衛の政治使命と「臥薪嘗胆」エピソードを紹介 (5/7ページ)

Japaaan

そいで軍艦が出来っなら、安かもんじゃ」

「西郷さぁ……!」

寸毫の迷いもない従道の眼を見て、権兵衛は海軍大臣の本分と、自らの使命を思い出したのでした。

「そもそも、自分が海軍大臣に就任したのは何のためか?」

少しでも長くその地位に安住し、高い報酬を得て贅沢な暮らしを続けたいのか?……否!それとも万事つつがなく任期をまっとうし、安穏な老後を迎えたいのか?……否!

日本の未来を切り拓くため、ロシアに勝つこと。ロシアに勝てる強い海軍をつくること。そのために必要な、よい軍艦を建造(つく)ること。

この腹一つでそれが叶い、日本が守れるなら、罪を恐れる必要などない。堂々と成すべきことを成し遂げたなら、後に続く仲間たちを信じて、潔く死のう。

「西郷さぁ。おいは眼が覚め申した……建造(つく)り申そ。おいの命に代えてでも、日本のため、未来のために、よか軍艦を」

「おぅ、そん意気じゃ!」

……かくして権兵衛は決死の覚悟で予算を流用、建造した内の一隻こそ、『坂の上の雲』でも有名な戦艦・三笠(みかさ)

記念艦として保全されている三笠。神奈川県横須賀市・三笠公園にて。

皇國ノ興廃、此ノ一戰ニ在リ(意:日本の運命はこの戦いで決まる)……」

三笠は連合艦隊の旗艦として対馬沖海戦(日本海海戦。明治三十八1905年5月26日~27日)でロシア海軍・バルチック艦隊を撃破、日露戦争の勝利に大きく貢献したのでした。

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