AIロボットが生殖活動を行い子供を作り、進化する自然選択システムを研究する科学者たち (4/6ページ)
ならば、まずはその環境でロボットをシミュレートすればいい。そして、一番うまくいくアルゴリズムを選択・複製しつつ、それに基づいて微妙に異なる物理的な機体を設計するのだ。
「我々がやっているのは、シンプルかつ安価な小型ロボットを大量に用意し、それを旅立たせるというやり方だ。その中には、ほかよりはうまくやれる機体がある」とハワードは説明する。
ロボットが帰還しなければ、適応していなかったということだ。一方、きちんと帰ってこれたロボットには、3Dプリンターを利用して子供を作らせる。そして、その子供にも旅をさせる。
かくしてロボットの進化は続く――自然選択が機能しているのである。
ハワードは、こうしたシステムは20年もあれば実用化されるだろうと考えている。

photo by pixabay
・素材の組み合わせの妙
既存の3Dプリンターはまだまだ高価だったり、印刷が遅すぎるといった欠点があるが、それでも金属をはじめとするさまざまな素材を扱うことができる。
大雑把に言って、こうしたロボットが対応できる範囲は、この進化システムが素材をいかにクリエイティブに使えるかによる。
従来のロボット開発では、どの素材をどこに使えばいいかは、エンジニアが判断することだった。
だが、進化ロボット工学のシミュレーションなら、形態や挙動以外にも素材の組み合わせを試すこともできる。
まず各素材の特性を記録したデータベースを構築し、これらの素材をロボットの各パーツに割り当ててみる。もしかしたら、ある環境ではカーボンよりもプラスチックの足のほうが優れた性能を発揮できるかもしれない。