#へんてこアート入門 『刀剣博物館 日本刀の見方 姿』編 (3/5ページ)
水心子正秀
――注目の展示物が数多くありますが、荒川さん個人のおすすめはどれでしょうか?
国行
荒川さん やはり二振りの国宝です。特に「明石国行(あかしくにゆき)」の号で知られる「太刀 銘 国行(来)」は、ゲームに取り上げられたことから若い世代にも人気があります。2018年も10月から12月にかけての企画展で展示をしましたが、アンケートやSNS上での反響が大きくあらためてその人気を実感しました。
刀身の中ほどに反りの中心がある「輪反り」という姿に、潤いのある地鉄(じがね)という上品な出来栄えの明石国行をぜひじかに見てください。
ほかにも、刀剣博物館は旧安田庭園の一角にありますので、併せて庭園も散策していただけると日本の歴史と風情をさらに感じられるかと思います。
――訪れる際は、どんな準備をしておくとより楽しめるでしょうか。
荒川さん 日本刀の鑑賞というのは専門用語が多く、どういったところを見ればよいのかというのがわかりにくい、難しいと感じる方が多いと思います。今回はまさにそういった方々にこそ見ていただきたい展示なので、気負うことなくお気軽にお越しください。