遺伝子とうつ病に関する新しい研究で、過去1000本分の研究結果はまったくの無駄だった可能性が!?(米研究) (2/7ページ)
・1000本以上の研究が紙クズ同然であると判明
アメリカ・コロラド大学ボルダー校のリチャード・ボーダー氏とマシュー・ケラー氏は、うつ病に関連すると一般に推測される18の候補遺伝子を調べることにした。SLC6A4はその最有力候補である。
この研究で用いられたデータは6万2000~44万3000人分とこれまでで最大のものだ。これ基づいて、遺伝子の変異型の中でうつ病患者に一番一般的なものを特定しようと試みられた。
ところがである、その関係性を示す証拠がこれっぽちも見つからなかったのだ。
これら18種の遺伝子を取り上げた研究は、うつ病をテーマとするものだけでも1000本以上あった。
だが、ボーダー氏らの研究が正しいのだとすれば、問題の遺伝子はうつ病とはちっとも関係がないということになる。そんなものに20年という月日と莫大な研究資金が費やされてきたのだ。
・研究者が築き上げた砂上の楼閣
これは手痛い。精神科医のスコット・アレクサンダー氏は自身のブログの中で次のように述べている。
ロクでもないと思わずにいられないのは、遺伝子の関与の有無についての議論だけでなく、問題のあるアイデアの上に完全に砂上の楼閣(さじょうのろうかく)を築き上げていたということだ。
これまでSLC6A4について、それが脳の感情中枢に及ぼす影響、国や人口グループによるそうした影響の違い、ほかの遺伝子との相互作用といったものが研究されてきた。
だがアレクサンダー氏に言わせれば、それは「ユニコーンのライフサイクル、ユニコーンの食生活、ユニコーンの亜種、ユニコーン肉の一番美味しい切り方、ユニコーンとビッグフットの喧嘩の詳細な記録を記述した」のと同じようなものだった。