遺伝子とうつ病に関する新しい研究で、過去1000本分の研究結果はまったくの無駄だった可能性が!?(米研究) (7/7ページ)
こうした言い訳はやがてなくなったが、ボーダー氏にとっては他人事ではない。
彼と一緒に研究を行なったケラー氏は、こうした問題が科学全体への不信につながるのではと懸念する。「科学者が無駄な研究結果しか発表しないのであれば、地球温暖化や進化を信じるべき道理がない」と彼は話す。
・科学者は教訓を受け止めることができるか?
彼らの研究は、うつ病と遺伝子はまったく無関係であると言ってるわけではない。きちんと関係する。新しい規模の大きな研究によって、どれが関係しているのかついに突き止められつつあるのだ。
それどころか、冴えない候補遺伝子アプローチは、より優れた研究手法の発達をうながした。
「精神遺伝学の分野は候補遺伝子の時代に焼き払われ、同じ過ちを繰り返さぬよう大きく踏み出したようだ」とはケラー氏の言だ。
こうした事例は、エリートを自認する研究者であっても、貧弱な再現性と無縁でいられず、大量のゴミを生み出しかねないことを示した戒めでもある。
「我々は正しくあろうとすることが報われるような制度や文化を育てねばならない。過去から学ばない者は、同じ過ちを繰り返すに違いないのだから」とケリー氏は付け加えた。
この研究論文は『 American Journal of Psychiatry』に掲載された。
References: ScienceDaily / theatlantic/ written by hiroching / edited by parumo