遺伝子とうつ病に関する新しい研究で、過去1000本分の研究結果はまったくの無駄だった可能性が!?(米研究) (5/7ページ)

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 むしろ、一流の学術誌(それらは既存の研究を再調査する退屈なものより、パッと派手な結果を好む)に論文を掲載した科学者を評価する学会において、ほとんど避けることのできない産物なのである。

 しかも研究者は正しいことよりも、生産的であることのほうが評価されがちだ。

 こうしたインセンティブによって、薄弱な研究であっても世に発表されることになり、それらがある程度蓄積されると、確固たるものとして認識される。

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Yanawut/iStock

・根強い反論

 初期の影響あるSLC6A4研究を行なったアメリカ・デューク大学のテリー・モフィット氏は、候補遺伝子アプローチはすでにほかの手法によって取って代わられていると話す。

 「候補遺伝子に関する研究の相対的な量は減少傾向にあり、やがて些細なものになるだろう」と彼女は言う。

 だが、ボーダー氏はこれに同意しない。確かに、彼らの同僚である遺伝学者の多くは、しばしば歴史的な汚点とみなされるそのアプローチを捨てたかもしれない。

 しかし「ほかの分野の同僚たちは、こうした遺伝子について疑義があることすらつゆも知らないまま、今日までその研究を行なっている」のである。分野間の情報のやり取りはそれほど速やかではないのだ。

 前提条件も変わりうる。

 これに関して特に影響のあった2003年の研究では、SLC6A4の特定の型を持つ人は、ストレスとなる出来事が生じた後にうつ病になりやすいと論じられた。

 それによれば、これらの遺伝子の影響は微妙なものであり、特定の環境でしか発現しない。
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