なぜ彼は笑わないの? 「笑わない人」の心理とつきあい方 (1/3ページ)
「笑う」のは、霊長類であるサルやチンパンジー、そしてヒトにのみ、みられる行動と考えられています。
笑顔は人の魅力の源泉のひとつですが、世の男性の中には、“笑うことが苦手”な人や、そもそも“笑わない”という人も少なくありません。これには日本特有の背景も関連しているのかもしれません。
■“男は三年に片頬”というサムライ文化
“男は三年に片頰”という言葉を聞いたことがあるでしょうか。「男がいつも笑っていると威厳が損なわれるので、めったに笑わないほうがよい」(『デジタル大辞泉』小学館)、“男は三年に一度だけ笑う”という武士の美学です。
日本のように年功序列や学歴序列が強い“タテ型社会”では、笑うことが抑制されるといわれています。 笑いには「快の笑い」「社交の笑い」「緊張緩和の笑い」などがありますが、序列が重視される縦型社会では、「社交の笑い」が必要ないんです。
■“笑わない”は、やっぱりネガティブな印象に
冒頭で、“笑顔が人の魅力の源泉のひとつである”といいましたが、この魅力とは、そのまま好意(好き)に結びつきます。
笑顔の人に対して私たちは、“明るそうな人だな”と、ポジティブな性格を持っていそうだと考えます。反対に、笑わない人に対しては、“気むずかしそう”とか、“近寄りがたい”という印象を持ち、仲良くしたいという気持ちが起こりません。
笑わないことは表情に乏しいともいえます。そうなると周囲は、彼が何を考えているのか、どんな感情でいるのかつかめません。
さらに、“もしかしたら怒っているのかな”と、ネガティブにとらえてしまいます。いずれにしても、人間関係(コミュニケーション)において、笑わないことは、あまりいい印象をもたれないでしょう。
■なぜ笑わないの? 笑わない男性の心理
こうした日本特有の背景をふまえて、笑わない男性の心理について、くわしく考えていきましょう。
笑顔は、顔の筋肉を動かして作ります。