毒蝮三太夫83歳×「エベレスト登頂」三浦雄一郎86歳“日本一元気なジジイ”対談 (3/4ページ)

日刊大衆

普通は70過ぎた心臓手術は2回か、せいぜい3回が限界ですが、全身麻酔に近い形で、カテーテル手術を7回受けて、なんとか生き延びてます。

蝮:今は医療そのものが進んだってことでしょうね。

三:そうそう。僕もあと10年早く生まれていたら、エベレストに登れなかったでしょうね。

蝮:そういった意味で、我々の年代は恵まれてますね。ギリギリで戦争に行くことがなかったしね。ウチの兄貴は2人とも戦争に行きましたよ。両方とも生きて帰ってきたけど。

三:本当に、そうですね。

蝮:俺も大病を2回ぐらいやってるんですよ。

三:どんな病気ですか?

蝮:終戦直後に、発疹チフスというのをね。4割ぐらい死ぬんですよ。40日間入院してね。なんとか助かりましたが。それから、13年ぐらい前に、腸閉塞……一種のがんですよ。20センチぐらい切って。幸い、転移もしてなかったんですけど。

三:よかったですねえ。

蝮:医者に言わせると、患者が“病気や怪我を治したい、元気になりたい”と思うことが大事らしいですね。前向きになることが。

三:76歳のときにスキーの事故で、左大腿骨付根と骨盤4か所を骨折して。3か月入院したんです。

蝮:うわ〜。

三:1か月は寝返りも打てなかった。そのとき、しみじみ思ったんです。“ヒマラヤのテントに比べりゃ、病院は天国だ”って。

蝮:そうか。空気は薄くないし、ブリザードが起こることはない。三食昼寝つきだしね。

三:好きなときに本を読んだり、テレビを見たりできる。看護師さんがあれこれ気遣ってくれる。2~3日いたら、“ああ、ここは天国だ”ってね。

蝮:(膝を叩いて)こりゃ、いいこと聞いたな。確かに病院にいれば朝早くから仕事に行かないでいいしね。借金に追われていても、借金取りは来ないし。

■長生きの秘訣はこれだ!

三:人間というのはね、小さい希望を持つことが大事なんだと思います。そのときは寝返りも打てなかったから、“寝返りが自分で打てたらどれだけ素晴らしいか”って思いました。

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