「結婚はコスパ悪い説」を男性が唱える理由 (1/4ページ)
「結婚はコスパが悪い」――。
前回の記事(「結婚願望がない男性が増えている」がウソな理由)にも書きましたが、結婚意欲のある男というのは、30年も前から大体4割程度しか存在しません。
そんな結婚に後ろ向きな男性に対面インタビュー調査をすると、結婚しない理由として挙げられるのが、「結婚はコスパ悪い説」です。
結婚には経済的なデメリットが多いと判断する男たちが大勢います。それが、こうした男の低い結婚意欲に結びついているのでしょうか。
今回は、独身男女たちが考える、結婚のメリットとデメリットについて取り上げたいと思います。
■独身者が考える「結婚の利点」「独身の利点」by出生動向基本調査
「出生動向基本調査」の独身者調査の中には、独身者が考える「結婚の利点」「独身の利点」という質問項目があります。
◇結婚の利点
まず、独身者が考える「結婚の利点」とはなんでしょうか。
☆男性
☆女性
調査によれば、「自分の子どもや家庭を持てる」を挙げる人が、1987年時点からほぼ一貫して増加し続け、2015年には、男性で35.8%、女性で49.8%と、双方ともトップメリットとして挙げています。
2位も男女とも「精神的安らぎの場が得られる」で一致しています。
しかし、「愛情を感じている人と暮らせる」という点も、男女とも年々減少傾向にあります。結婚=愛ではなくなりつつあるようです。
反対に、増加傾向にあるのは、男女とも「親や周囲の期待に応えられる」で、これは、独身でいることに対して親や周囲のプレッシャーを感じている人が増えているということかもしれません。
◇独身の利点
次に、「独身の利点」について見てみます。
☆男性
☆女性
独身の利点は、男女ともに「行動や生き方が自由」を挙げる人が圧倒的に多く、2015年時点で男性では 69.7%、女性では 75.5%です。