平安時代のストーカー伝説!憎しみから蛇に変身した少女の壮絶な愛憎劇とは? (2/3ページ)
道成寺の本堂(wikipediaより)
2人が亡くなってから、道成寺の僧侶の夢に安珍と清姫が表れ、「法華経で供養して欲しい」と訴えてきます。僧侶が供養すると、2人はやっと成仏できたというお話です。
この物語は元々、法華経の凄さを伝えるエピソードでしたが、時代を経て悲恋物語へと変化していきました。ただ現代の感覚からしたら、清姫はかなりのストーカー気質だと読み取れますよね。
嘘をついた安珍もいけないとは思いますが、一方的な恋愛感情で相手を追い回している清姫の激しい感情には、怖れを抱いても仕方がないと感じます。しかもそのストーカーは蛇にまで変身しているのですから、安珍の恐怖は凄まじかったでしょう。
語られ続ける伝説この物語の出典は、平安時代中期に書かれた「大日本国法華験記」の中の「紀伊国牟婁郡悪女(きいのくにむろぐんあしきおんな)」というタイトルの説話です。この話にはまだ清姫・安珍という名前は出てこず、清姫のポジションは未亡人、登場するのも若い僧と老年の僧の2人になっています。
有二沙門、一人年若、其形端正。一人年老、共詣熊野、至牟婁郡、宿路辺宅、其宅主寡婦
引用元:法華験記
説話集とは古くから伝わっている話のことなので、蛇になった女性から男が逃げ出したというエピソードが、どこかで伝説としてあったのかもしれません。