高知の「カワウソ焼き」に意外なドラマがあった たった1人、独学で焼き続ける男性の思い (2/2ページ)
そう思った山本さんは、町おこしにもつながるという思いのもと、カワウソ焼きの機材を購入したという。
その後、友人を誘い2人で研究しながら、半年ほど家族や友人に試食してもらったと話す。
「道の駅の味とは違い、作り方だけ学びました。そして、ようやく固さや配合がわかってきました。それが7年前です」
しかし現在は友人が抜け、山本さん、たった1人で自宅にて製造していると話す。
「カワウソ焼きは自宅でつくっています。私はコンビニの経営をしておりまして、朝まで(コンビニで)仕事をして、そのあと焼いています。なかなか苦労をしております」
と少し寂しげだ。

山本さんがほれ込んだカワウソ焼き。自宅で製造している。
遠方から尋ねる人から、違う所でも販売してほしいとの声もあるというが、
「機械が重いので、宣伝のためあちこちで、売ることはできません。何回かやったことはありますが、重いので、自宅で焼いて、道の駅にもっていきます」
と1人で製造するからこその苦労を述べた。
パソコンやネットには疎いらしく、ネット上に寄せられる反応は、わからないという。可愛いという声もあると伝えると、
「私も全然素人ですので、わからないことばかりです。(製造の)専門家の人がみたらおかしいと思うかもしれません。ですが、みなさんに喜んでもらえるように、どうやって作ったら夜になっても固くならないのか考えたりしました。焼き方を変えてみたり、水の配合を変えてみたりして、今の柔らかい形になりました。喜んでもらえたら満足です」
客を飽きさせないように、春は桜あん、夏はレモンあんを用意。また秋は抹茶あんにするなど味への工夫も欠かさないという。
とにかく物腰やわらかな山本さん。可愛さにほれ込んで製造しているカワウソ焼き。
こんな情報を知っていると、きっと何倍も美味しく感じることだろう。高知県に訪れたときは、ぜひ「かわうそ市」へ足を運んでみてはいかがだろうか。