北朝鮮 日米韓を分断する「新型中距離ミサイル」の破壊力 (3/3ページ)

週刊実話

トランプ大統領が日本と歩調を合わせようなんて、まったく考える余裕はありません」(国際ジャーナリスト)

 日本政府内の関係者によると、「米国が北朝鮮を増長させている」との不満の声が噴出している。すでにSLBMは、日米の連携に亀裂を入れつつあるということだ。

 さらにSLBMは日本と、韓国との関係も分断させる勢いだ。

 元徴用工問題に端を発した日韓関係は、韓国が両国間の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を通告するに至り、悪化しつづけているが、そんな日韓の亀裂をSLBMが突っついている。
「今回の北朝鮮のミサイルに関しても、韓国は地の利を活かし、いち早く1発のSLBMらしきミサイルが発射されたと発表。日本政府は2日、発射されたミサイルは2発といったん発表しながら、その後、1発が2つに分裂した可能性があると訂正し、SLBMかどうかの判定に時間がかかってしまいました」

 この“失態”は、明らかに日韓の連携不足が原因だろう。
「発射地点至近の韓国と、着弾地点側の日本との間には情報共有体制ができていたはず。それが、日韓関係が悪化してギクシャクしたところを北朝鮮に見透かされていました」(前出・北朝鮮ウオッチャー)

★イージス艦無効の新型

 北朝鮮のSLBMによって、日本、米国、韓国の連携が乱されている。

 さらにロシアの「イスカンデル」に類似した新型の短距離弾道ミサイルが日米韓を揺さぶる。
「通常の弾道ミサイルはきれいな放物線のような軌道を描きますが『イスカンデル』に類似した新型は通常より軌道が低く、着弾する手前でくねくねと複雑な飛び方をします。変則的な飛行をするため、今年5月以降の発射でも、日本政府はその一部が探知できませんでした」(前出・軍事ジャーナリスト)

 このミサイルは、米国型のミサイル防衛システムですら対処できない可能性が指摘されている。
「飛距離が600キロとなる同ミサイルは、航続距離からして韓国に向けた武器ですが、日本に向けられれば、イージス艦や陸上配備型のイージス・アショアは無用の長物となります」(同)

 韓国軍によれば、7月25日に発射されたミサイルのうち1発は約690キロ飛行したとされている。
「すでに日本の山陰や九州の北部が射程に入り、福岡市や北九州市などの大都市、玄海原発(佐賀県玄海町)などの原子力発電所、在日米海軍佐世保基地などは北朝鮮から約700キロ程度ですから、射程圏内に入っている可能性が高いでしょう」(同)

 現状、北朝鮮のミサイルの存在が日米韓を分断させつつある。

 北朝鮮に対抗するには、日米韓の緊密な連携が不可欠だろう。思惑の違いがあるにせよ、まずは日韓関係の関係改善に努め、日米韓連携の再構築を図ってほしい。

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