ハロウィンがここまで日本に根付いた理由って? 渋谷ハロウィン流行の原因を調査! #もやもや解決ゼミ (2/4ページ)
その後、1980年代にはホラーブームの後押しもあって、洋菓子店以外でもハロウィン関連のグッズを取り扱うようになりました。しかし、1990年代にアメリカでハロウィンパーティーに参加しようとした日本人留学生が射殺される事件がおこります。
この事件の影響もあって日本におけるハロウィンはいったん低調になりますが、テーマパークでハロウィンのイベントが行われるようになったことで再び注目され、さらに広がりを見せるようになりました。
この辺りの流れは、消費文化の研究者の方々がすでに指摘していることです。
仮装することと日本人の気質がマッチしたここまでハロウィンが定着した背景には「日本人の気質」も影響していると思います。日本人は「外」ではあまり自分を出せないといいますか、感情を素直に表現することが苦手です。
しかし、仮装というワンクッションを挟むことで、自分を素直に出せたり、初対面の人ともコミュニケーションが取れたりします。仮装することで「普段とは違う自分になれる」という変身願望が満たされ、日常の中で「非日常」を感じる解放感も味わえるのです。
また日本では1990年代前後からコスプレ文化が広がり、現在ではかなり一般化しました。こうしたコスプレ文化と仮装をするハロウィンとの相性がよかったことも、近年になってハロウィンイベントが受け入れられるようになった背景の一つだと思います。
SNSの普及で広く情報が拡散し、参加者が増えたスマートフォンやSNSなどソーシャルメディアの普及が、ハロウィンの拡大化に拍車をかけたともいえます。
例えば、ハロウィンの日になると毎年のように多くの人が渋谷などに仮装して集まります。この模様は、マスメディアやソーシャルメディアを通じて拡散されますから、実際にそこに行ったことがない人にも、その盛り上がりは伝わります。そうすることで「次回は参加してみよう!」と思う人が新たに出てくるわけです。