<東京暮らし(16)>「不登校」を考える (5/6ページ)
でも子どもにはその開けた世界が見えないから、ちょっと先をいく大人が困っている子と色々な経験をしながら、「ほら、世の中ってもっと開けてるよ」って、広い景色があるということを伝えていくのが大事だと思います。
雨の日でもサッカーやバスケなどができるスペースもある 通信制高校1年生のKさんは、小学校2年の時からえんに来ているという。小学校と中学校は週1のペースで出席、えんに通っていることで、学校も出席扱いになり、卒業したという。えんでは、仲間と喋ったり、楽器を弾いたり。「学校とは全然違って、やりたいことができるのがいい」と話してくれた。
東京・町田市から来ているA君は中学2年生。19年4月からえんに、週に4日は通っている。スクールソーシャルワーカーで、えんのスタッフでもある方が学校を訪れたことで、えんを知ったという。
A君ととても仲良く話していた、Nさんも話をしてくれた。横浜市の中学3年生で、両親がネット検索でえんを知った。中1の1月から来て、週4~5日通っているという。「えんのどんなところがいいと思う?」と尋ねると、「学校と違ってルールがない。ケンカはたまにあるけど、いじめはない。勉強したければ教えてくれる人もいる。人と話せるのがいい」。来春は通信制高校に進学する予定だという。
もう一人、小学6年生のR君は、東京・調布市から電車とバスを乗り継いで来ている。小3の時から通っているそうだ。どの子も結構遠くから通っているのに驚く。不登校の子どもの数に対して、フリースクールが圧倒的に足りないという現実を目の当たりにする思いだ。
この日、写真を撮らせてもらった時に室内にいた子どもだけで40人はいただろうか。他にも外や、別の場所で遊んでいる子もいたが、どの子も学校に通っていないとは思えないほど、ここではのびのびと楽しそうに仲間と話したり、ランチを食べたりしている。