〈企業・経済深層レポート〉500円で生ビール飲み放題!居酒屋業界で“価格破壊”が発生中 (2/2ページ)

週刊実話

そこで、飲料メーカー側も卸し単価を下げているため、飲食店もビールを安く提供できるようになった背景があります」(ビール業界関係者)

 加えて“若者のビール離れ”が深刻だ。都内私立大学の学生が語る。
「若い人は家賃の高騰、ネット関連代金の出費が増え、それを酒代を抑えることでヤリクリしている。僕の大学では、昔は先輩から無理やりビールを飲まされる慣習があったようですが、今はなくなりました」

 若者が飲まなくなったことで、居酒屋のターゲットは中高年サラリーマンに固定されつつあるという。実は「半ベロ」は、サラリーマンの飲み代が削られていることへの対応で生まれた面もある。
「一般国民の所得は毎年微増しているというが、医療費、社会保障費などの値上げ幅も大きく、手取り収入が圧迫され続けている。さらに消費税値上げで各家庭の懐具合が一層厳しい。それに比例して世の中のお父さんのお小遣いが縮小し、ストレートに飲み代が減りました。その少なくなった小遣いに対応し、居酒屋は『半ベロ』でサラリーマンを呼ぼうとしているのです」(前出・飲食店アナリスト)

 実際、厚労省が今年7月に発表した’18年度の国民生活基礎調査によると、国民の平均所得額は’17年で551万6000円とした。この額は対前年比8万6000円減で、マイナスは4年ぶりだという。
「’94年の664万円と比較すると、100万円以上も減少したことになります」(ファイナンシャルプランナー)

 しかも、300万円以下の人が全体の3割近くも占め、この内、年収200万円以下の人が14%もいるという。
「調査では全体の57.7%(前年比2%増)の人が『生活が苦しい』と答えています。つまり多くの国民の生活は、相当厳しくなっているということ。居酒屋が、そうした厳しい経済環境の中で、いかに客を呼ぶか。そこから生み出されたのが半ベロです」(同)

 一方、30分飲み放題という大胆策で経営側は採算が合うのか。居酒屋経営者は「赤字ではない」と語る。
「そんなにガバガバ飲むような人は多くないですし、中には30分以上いてくれる人もいるので、お客さん全体で考えれば、一応、採算は取れています。『半ベロ』にはリピーターも増えていることを考えれば、利益も増えていくと思いますよ」(居酒屋経営者)

 居酒屋業界の価格破壊はまだまだ進みそうだ。

「〈企業・経済深層レポート〉500円で生ビール飲み放題!居酒屋業界で“価格破壊”が発生中」のページです。デイリーニュースオンラインは、社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る