本の上がギザギザ!→ワザとです 出版社の思いが詰まった「天アンカット」の魅力を聞いた (1/2ページ)
ページの上の部分がギザギザしている――そんな本に、あなたは出会ったことがあるだろうか。
通常の本であれば、ページの上と下(天地)そして横(綴じ)の三方が綺麗に切り揃えられており、本を閉じた時に平らになる。しかし中には、上の部分をあえて切らない「天アンカット」という装丁の本が存在するのだ。
「天アンカット」の本(画像は夕書房・高松夕佳@yuuka_tkmtsさん提供)
この「天アンカット」は、ひとり出版社「夕書房」の高松夕佳さんが2019年11月21日にツイッターで投稿したところ、多くの反響があった。
「朝イチで書店様からお電話。『『彼岸の図書館』を購入されたお客様から本文の上の部分がギザギザしているとのお問い合わせがあったのですが...。』ああ、やはり私たちは『天アンカットの美』についてもっと声を上げていかねばならない。カットしてないのはわざとですから!」
天アンカットを知らない人からしたら、装丁ミスではないかと思ってしまうのも無理はない。高松さんのこの投稿に対しては、
「知らなかった。そんな美学があったなんて」
「なるほど。あれはそう言う名前だったんですね。なんでこんなにガタガタなんだろうと思ってました」
「ごめんなさい。出版業界に18年間おりましたが、知りませんでした」
といった声が寄せられ、天アンカットそのものやそれが「わざと」であることの認知度が低いことが伺える。
装丁で本の世界観を表現高松さんは日本評論社と福音館書店の出版社勤めを経て、2017年にひとり出版社「夕書房」(茨城県つくば市)を立ち上げた。芸術・人文系の書籍を中心に、年2冊ほどのペースで刊行しているという。
「天アンカットの美」とはどういうものなのか。Jタウンネットは11月22日、投稿者の高松さんに詳しい話を聞いた。
まずはなぜ天アンカットにするのか、そのメリットを高松さんはこう話す。