渋すぎる!平隊士の身分を貫いた新選組の“仕事人”蟻通勘吾の美学【中】 (2/4ページ)
しかし、多くの隊士たちが肩書を得て喜んだり、思った肩書が得られず悔しがったりする中で、勘吾も八十八も平隊士のままでした。
ただ在籍していただけとでも言うならともかく、これまで命懸けで多大な貢献をしてきた二人が平隊士のままとは一体どういう了見か……他人事ながら不憫に思う声があったかも知れませんが、勘吾も八十八も、きっとこう考えたことでしょう。
「誰かが上に立てば、誰かは下につかねばならない。徒(いたずら)に虚名を求めるよりも、天下のお役に立つため、新選組の務めを最前線で担える栄誉を何よりも喜びたい」
みんな主役じゃ芝居にならぬ……勘吾や八十八の態度には、肩書よりも仕事にこだわったプロフェッショナルの矜持が垣間見えます。