渋すぎる!平隊士の身分を貫いた新選組の“仕事人”蟻通勘吾の美学【中】 (1/4ページ)
前回のあらすじ 渋すぎる!平隊士の身分を貫いた新選組の”仕事人”蟻通勘吾の美学【上】
新選組(しんせんぐみ)の結成初期から入隊し、最期まで平隊士の身分を貫いた蟻通勘吾(ありどおし かんご)と、同期入隊の山野八十八(やまの やそはち)。
共に剣術・胆力を兼ね備えた勇士として定評を確立、「縁の下の力持ち」として幕末の京都を東奔西走します。
そんな中、彼らに思いがけない知らせが届くのでした……。
幕府の直参に取り立てられるも……その後も勘吾と八十八はよきライバルとして切磋琢磨、隊務に励んでいた慶応三1867年6月。新選組はこれまで数々の活躍が認められ、徳川幕府の直参(じきさん。直属の家臣=幕臣)に取り立てられることとなりました。
これまで日本の行く末を憂えて天下の役に立ちたいと奔走しながら、やれ身分が卑しいだの素性が怪しいだのと蔑まれ続けてきた浪士たちが、いよいよ青天白日の下で大手を振って歩ける身分となったのです。