「寝ていないこと」を美徳とする文化を変える。気鋭の起業家が語る「睡眠の本当の重要性」 (4/5ページ)
――また、1日3、4時間くらいしか眠らなくても平気な「短時間睡眠者」への憧れを口にするビジネスパーソンもいますが、短時間睡眠についてはどのようにお考えですか?
小林:例えば自分の適正な睡眠時間が8時間だとしたときに、短時間睡眠になろうとするのは間違いだと思います。それはできないという事実を知る。そうしないと心身に無理を強いることになります。
――まずは自分の適正な睡眠の形を知ることが大事と。また、会社で「3時間しか寝ていない」という「寝ていないアピール」をたまに聞きますが、そういえば子どもの頃からそうしたアピールを聞いてきたな、と。テスト前になると「俺、昨日、3時間しか寝なかった」とか。勤勉であることの裏返しなのかなと思いますが…。
小林:寝ないで働いたり、寝ないで勉強したりすることが美徳になっているケースはありますよね。成果を最大化するために寝ないで勉強したのにも関わらず、睡眠不足で頭に入っていなかったということであれば問題です。目的を履き違えないことが大事なのだと思います。
事実、睡眠が不足しているときの脳は、お酒を飲んでいる脳の状態よりも悪いというデータがあります。そんな状態で働いていたり、勉強していたりしても、正確な判断はしにくくなりますし、勉強したことも頭に入ってこない。頑張っている自分をただ認めてほしいだけなのではないかとも思います。
ただ、それは一方で頑張っている姿が評価される日本の美的感覚もあるのかもしれませんね。寝ないで頑張っているところに意義がある、侘び寂びのような美しさを見出すという探求心がある。そういう風にも考えられます。
――本書のタイトルは『ハイパフォーマーの睡眠技術』ですが、高いパフォーマンスを発揮するための睡眠の技術としておすすめのものを1つ教えてください。