低出生体重児で生まれた赤ちゃん約6500人の命を救った“ニセ医者”がいる(ドイツ・アメリカ) (3/3ページ)
彼の展覧会の評判は当然医学界にも届いたが、多くの人が「クーニーは単なるショーマンに過ぎない」と敬遠する。
それを知ったクーニーは、メディアを通して「未熟児に十分なケアが提供されるのであれば、今すぐ展覧会を廃止する」と反論した。
当時の医学界に怒りを抱いていたクーニーは、ニセ医者と呼ばれることを承知しながらも、小さな命を守ることに専念し続けた。

image credit:New York Public Library
・クーニーの功績が後の小児医療に変革をもたらす
やがて1940年代初頭になると、人々の関心は失われ、展覧会は廃止となった。
しかし同時に、未熟児のケアをするユニットが病院に次々と導入され始めた。これこそが、クーニーが最も望んでいたことで、ついに長年の夢が叶ったのだ。
その後、クーニーはニセ医者と言われた表舞台から姿を消し、1950年代に80歳でひっそりと旅立った。彼のもとには、わずかの財産も残されていなかったという。
医学免許を持たなかったにも関わらず、独力で未熟児の治療法を変えたマーティン・クーニーの功績は、彼が亡くなるまで大きく語られることはなかったが、後の小児医療に大きな変革をもたらしたことは間違いない。
彼は約40年にわたり、8000人ほどの未熟児を受け入れ、6500人ほどの命を救ったと言われている。
References:demilked.comなど / written by Scarlet / edited by parumo