森永卓郎の「経済“千夜一夜"物語」 ★育児休業は少子化を止められない (2/2ページ)

週刊実話

イケメンでなく口下手の男性は、一定の年収がなければ結婚できない。実際、複数の調査で、若年男性の年収と既婚率は見事な相関を示している。年収1000万円台の男性の8割が結婚している一方、非正社員の平均である年収100万円台の男性は、6人に1人しか結婚していないというのが現実だ。

 なぜ、政府が育休給付金を増やすのには積極的なのに、所得格差を減らすことに消極的なのか。それは、育休給付金の増額は、雇用保険のなかでの所得の再分配だから財政負担がないのに対して、低所得者への給付を増やそうとすると、財政の負担が増えてしまうからだろう。財政による所得再分配の強化は、最終的に富裕層への増税につながってしまう。政府が本当に避けたいシナリオは、そうした事態ではないだろうか。

 生涯未婚率は、20年後には40%に達するという予測もある。国民の4割もが結婚できないのは、基本的人権の侵害だ。国会は、こうした問題をきちんと議論すべきではないだろうか。

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