かつて世界を襲った史上最悪のパンデミック、ワースト10 (3/8ページ)
251年にも似たような疫病が広がっており、アントニヌスの疫病が再流行したものと考えられている。こちらは「キプロスの疫病」と呼ばれ、ローマ市内では1日に5000人もの死者が出たという。
・7. チフス
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狭く不潔な環境で一気に広まるチフスは、20世紀だけで数百万人もの命を奪ってきた。戦時中、前線で広まるような印象があることから、「キャンプ病」とも呼ばれる。
1618~48年の三十年戦争では、800万人のドイツ人が死亡。またナチスの強制収容所における大きな死因の1つでもあった。
だが、一番有名な事例はおそらく、ロシアに侵攻したナポレオンの軍をほぼ壊滅させたものだろう。チフスによるフランス軍の死者は40万人に達しており、戦死した兵士よりも多かったと言われている。
・6. コレラの7大パンデミック
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汚染された食材や水によって感染するコレラは、歴史を通じて常に危険な感染症だったが、1817年から1960年代初頭にかけては7度のパンデミックが生じている。
最初に起きたのはインドで、1817~60年にかけて4000万人の犠牲者が出た。それから間もなく西ヨーロッパとアメリカにも広がり、19世紀半ばには10万人の命を奪った。
それ以降も定期的にコレラは流行しているが、医療の進歩のおかげで、以前に比べればかなり危険性が低下している。かつての致死率は50パーセントを超えていたが、現在では適切な治療さえ受けられれば死亡することは稀だ。