かつて世界を襲った史上最悪のパンデミック、ワースト10 (5/8ページ)

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このためにアステカやインカ帝国は疲弊し、スペインの征服を許す大きな要因となった。

 これを持ち込んだヨーロッパ人にとっても危険な病気であり、18世紀だけでも6000万人が死亡したと推定されている。


・3. ユスティアヌスの疫病

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wikimedia commons/Walters Art Museum

 ヨーロッパにおいては、記録に残る最初のペストのパンデミックとされる。

 541年頃、東ローマ帝国で発生。正確な数は不明だが、推定によれば世界で1億人が死亡し、ピーク時には1日に1万人が命を落としたとされる。地中海東部ではじつに4人に1人がこのペストで亡くなった計算だ。

 致死率の高さもさることながら、政治的な影響も甚大で、当時、東ローマ帝国は西ローマ帝国領の再征服を計画していたが、疫病による混乱のためにそれどころではなくなってしまった。まさに疫病によってヨーロッパの歴史が変わってしまったのだ。

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