かつて世界を襲った史上最悪のパンデミック、ワースト10 (7/8ページ)
・1. 黒死病(ペスト)
wikimedia commons/Pierart dou Tielt
おそらく歴史上もっとも有名なパンデミックは、14世紀にヨーロッパ全土で猛威を振るった腺ペストの大流行だろう。
全身の倦怠感や40度の高熱に冒されながらやがて死にいたる病で、14世紀だけでも7500万から2億人が犠牲になったとされる。最近の研究によれば、ヨーロッパ全人口の45~50パーセントがこれで死亡したという。
14世紀の大流行以降も、数百年間は人類にとっての脅威であり、定期的に流行しては大勢の命を奪っていった。
なお、1665年にロンドンで流行したときは、多くの学生が疎開させられたのだが、その中には学位を取得したばかりのアイザック・ニュートンもいた。
当時、ニュートンは小間使いのような仕事で生計を立てていたが、疎開したことでそうした雑事から解放され、思索にふける余裕ができた。「ニュートンの三大業績」と呼ばれる発見もこの時期のものだ。彼の大発見は、皮肉にもペストによるものとも言えるのだそうだ。
・過去の致命的なパンデミックの死者数を視覚化
ちなみに以下のインフォグラフィックは、過去の致命的なパンデミックの死者数を、年代別、規模別に視覚化したものだ。
新型コロナウイルスの死者数(2020年3月15日時点のデータ)も含まれている。