美しすぎた故の不幸…戦国時代、禁じられた悲恋に命を散らした少女・初音姫 (4/4ページ)

Japaaan

井戸に身を投げた初音姫の霊(イメージ)

永らくこの話はフィクション(伝承)とされて来ましたが、初音姫の塚を調査したところ、瑪瑙(メノウ)の勾玉など副葬品が出土したため、彼女の実在性が確認されたそうです。

ちなみに、さっきから何度も名前が出てくるものの、一度も姿を見せない玄蕃允ですが、彼が初音姫について特段の想いを寄せていたという記述はなく、志摩地頭衆の盟主である橘宗忠(たちばなの むねただ)の妹と結婚。その地位を固めています。

その後も九鬼一族との抗争を繰り広げますが、最終的には織田信長(おだ のぶなが)の後ろ盾を得た九鬼一族の軍門に降ったのでした。

もし、玄蕃允が初音姫と結ばれていたら志摩国の勢力図は大きく変わり、二人の未来もまた違ったものになったことでしょう。

※参考文献:
志津三郎『九鬼嘉隆 信長・秀吉に仕えた水軍大将』PHP文庫、1995年7月

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