大人の趣味講座「デッサン&スケッチ」入門ガイド (4/5ページ)
続いて背景に着手。鳥居と、その奥に見える鐘楼の屋根を描き足したが、全体的に平坦で、のっぺりした印象になってしまった。「さらに奥にある物を加えてみましょう。遠くの物を小さく描いて遠近感を表現できると、グッと立体的になります。手前から奥に延びる道など、画面に斜めの線を入れるのもいいですね。背景も、見える物をすべて描かなくてはいけないわけではありません。一番好きな物が際立つよう、省略しましょう」(同)
背景や道を描き加え、約30分強で完成した。
●鉛筆を掲げるポーズは?
絵を描くというと連想するのが、目線の高さに鉛筆を掲げるポーズ。描く物の比率を計る方法だという。手順はこうだ。
桜の木の縦横比を計る場合。まず鉛筆を垂直に持つ。鉛筆越しに片目で桜を見て、鉛筆の先を木のてっぺんに合わせる。鉛筆の軸の、幹の一番下にあたる部分に親指を当てて、鉛筆を握る。親指の位置を変えずに鉛筆を90度横に。鉛筆の先を桜の左端に合わせ、木の右端と鉛筆の親指の位置、つまり木の高さと幅の比率を確認する。
試しにやってみると、鳥居の縦横比や桜と鳥居の大きさなど、あらゆる比率が気になってきた。やっている人もいるが、足助さんは、「私は、あまりやりません(笑)。全体を写真のような正確さより、一番描きたい物の特徴を表すことを重視しているからです」
やる、やらないはもちろん自由。難しく考えず、やりやすい方法で楽しみたい。
■【人物】ポイントは体の中心線。頭と体のバランスも
人物画は複雑なので、鉛筆で下書きをするといいと足助さん。ポイントは?「よく見て描くのは同じですが、人物画のポイントは体の中心線。その人が見ている方向や描く側が見る角度、すなわち体の中心線がどこにあるかによって、パーツの見え方が変わります。たとえば正面を向いている人なら右半身と左半身が同じ幅に見えますが、斜めだと、どちらかが狭くなりますね。角度によって鼻の形も違って見えます」(同)
見上げたり、うつむいたりしている場合は、目や耳の位置や形、髪の分量も変わるわけだ。