実は心眼の使い手だった!?新選組の独眼竜「平山五郎」の生涯【完】 (2/6ページ)
平間さん、平山さんもどうぞ奥へお上がり下さい」
満面の笑みで出迎えた土方に促されて芹沢一行が着席すると、飲めや歌えやのどんちゃん騒ぎが繰り広げられました。
(……やはり、腕の立つ連中は来ていない……俺たちが逃げ出した場合に備えていたな……)
場内を見渡した五郎はそう感じましたが、芹沢一行が角屋に入った≒逃げ出すリスクが下がったと連絡がいったのか、次第に途中参加してきました。それでも来ないメンバーは、やはり「市中見回り」の名目で万が一に備えているのでしょう。
「あれぇ~?どうしたんですか平山さん、全然お酒が進んでいないじゃありませんか?ここは私がお酌致しましょう……もちろん『呑んで』いただけますよね?」
「……む」
眼が全然笑っていない土方にお銚子を突きつけられた五郎は、薄気味悪さを断ち切るように盃を突き出します。
「いやぁ~平山さんのご活躍は京都の市中でも(悪い意味で)有名ですよ?横暴な大阪力士や悪徳商人を懲らしめ、鉄砲を持った強盗にさえ怯まず斬り込んでいった(無謀な)雄姿、一目拝みたかったなぁ~」
「あ、いや、その……」
たとえ見え透いたお世辞であっても、言われ続けていると悪い気はしないもの……両肩両膝にしなだれかかる美女に囲まれ、耳に心地よいおべんちゃらのオンパレード……気づけば五郎は、つい酒を飲み過ぎて泥酔してしまいました。