今、格闘技界の賢者“世界のTK”が送る選手への助言とは (3/4ページ)
ただ、そういう生活の中でも、“格闘技”というものは忘れてほしくないですね。生活だったり、自分を維持することを最優先だけど、格闘技を頭から離れさせてほしくないな、というところはあって。耐え忍びながら、自分のできることをやる。それしかないですね」
弟子のひとり、藤井伸樹は修斗世界バンタム級8位にランクする
選手にとっては、極めて厳しい状況であることは変わらない。しかし髙阪は、けっして悲観してはいないという。それは格闘家という人種の特性と、備わった力を信じているからだ。
「こういう状況になってとくに思うのは、今こそ格闘家のメンタル、ものの見方と考え方がすごく大切になってくると思うんですよ。『今、何をすべきか』『自分は何をしなければいけないのか』をまずメインで考えて、それに対する行動を自分で起こすこと大事だと思いますね。
未知のウイルスが世界的に蔓延して、あらゆる活動が制限されるようになるなんて、ほんの数カ月前まで誰も予想できなかったと思うんです。でも、これを試合に当てはめれば、予期せぬ事態や、自分にとって良くないことが起こるのが当たり前なのが、格闘技なんですよ。その起こったことに対して、瞬時に頭で考えて実行に移さないと、“勝ち”に結びつけることはできないんですね。
だから、何か困難な状況に直面しても、すぐに自分の頭で考えて行動する、予期せぬ事態に対応できる能力が格闘家たちにあると自分は信じているので、この事態も選手ひとりひとりがしっかりと自分の今やるべきことを考え、乗り越えてくれると思っていますね。
つらい状況だとは思うんですけど、“耐える力”というのも格闘家に備わっている力だと思うので、今は耐えるしかない。耐えたあとに何があるかを格闘技の練習の中で理解している人は、耐えられると思うんですよ。だから己を信じられるかどうかだと思います。