モンゴルに自由と統一を!日本人と共に民族独立を目指したバボージャブ将軍の戦い【四】 (2/5ページ)
「お帰りなさい!……何よ、その顔は?」
二人の息子と出迎えた妻でしたが、バボージャブの浮かない顔に訝しがります。
「ご近所さんから聞きましたよ……戦争に勝ったのでしょう?あなたも仲間をまとめて活躍なさったのでしょう?チンギス=ハーンの末裔に相応しい英雄ぶりを示したのでしょう?」
「……知っての通りだ……」
駆け寄って来た息子たちの頭を撫でながら、バボージャブは項垂れます。
「恩賞がないのは仕方ないとしても、モンゴルも満洲も解放できなかった……」
戦争はただ敵を制するだけでなく、目的が達せられなければ意味が半減してしまいます。しかし、そんなバボージャブの背中を叩きながら妻は激賞します。
「モンゴル族の英雄が、いったい何を言っているの!そもそも民族独立の闘いに、他国の力はキッカケにこそなれ、それを恃みにするようじゃいけないわ。他国に独立させて貰ったって、その国の言いなりにされちゃうでしょ?」
「まぁ……」
「今回の武功は民族独立の第一歩なのよ。