人気建築家が明かす、コストを見える化して理想の住宅を建てる方法とは? (2/5ページ)

新刊JP

加えてプロの建築士の方々にも手に取って頂けるように本書の後半部分は、CM方式に興味のある建築士向けの内容も盛り込んでいます。

――CM分離発注方式は世界では広がっているにも関わらず、なぜ日本では広まっていないのでしょうか。

本間:既得権益を守りたい業界団体の存在が大きいと私は感じています。

2001年に私がCM分離発注方式を始めた頃、県の土木部から会議に呼ばれ、行ってみると地元の建築関連団体の会長さんたちがズラリと並んでいて、ヒアリングを受けました。私は正直に返答をしましたが、彼らの反応は否定的なものでした。こうしたものが、CM方式定着の妨げになっていると考えています。ただ、もちろん、他の理由をあげる方もいるでしょう。

現在は国土交通省のホームページを見るとCM方式を普及させたいという意向が表明されているので、これからは普及していくと思います。

――「CM分離発注方式」とはこれまでの主流の方式とどのような部分が違うのか、どのような部分がメリット・デメリットなのか教えてください。

本間:これまで主流だった方式では、建て主さんはハウスメーカーや建設会社などの総合建設業者1社に工事の全てを一括発注するケースが多かったと思います。すると、総合建設業者は、基礎工事は基礎屋へ、衛生設備工事は設備業者へ、建具工事は建具屋へ…という具合に、およそ20工種程度の専門工事業者へ下請けに発注しています。一括発注における建て主さんのメリットは、責任の所在が分かりやすいことです。一方で建て主さんのデメリットは、工事見積書にブラックボックスが存在することです。

「CM分離発注方式」では、建て主さんは20工種程度の専門工事業者とバラバラに契約します。基礎工事は、基礎屋と契約、衛生設備工事は設備業者と契約、建具工事は建具屋と…という具合に、工種ごとに分離発注するんですね。だから、「CM分離発注方式」における建て主さんのメリットは工事費の価格構成の透明性が向上することなんです。

一方のデメリットは、専門知識や経験といったものが建て主さんに必要であること。また、責任の所在が分かりにくいことです。

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