「ああ、幸せなおれ」。夢枕獏、格闘小説誕生の舞台裏! (1/5ページ)

日刊大衆

『ゆうえんち―バキ外伝―』(週刊少年チャンピオン』)連載第86回より
『ゆうえんち―バキ外伝―』(週刊少年チャンピオン』)連載第86回より

バナー題字・イラスト/寺田克也

『がんばれ!格闘技』の言い出しっぺ、夢枕獏さんから、2回目となる原稿が届きました。現在、『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて連載中の格闘小説『ゆうえんちーバキ外伝ー』連載スタートのエピソード、書き出し時の着想のプロセスなどをお楽しみください。
そして、ひとつお知らせを。獏さんが、『がんばれ格闘技 そして小さな発見 「ささやかながら文芸に力あり」』と題して、こちらに今のお気持ちをつづっています。あわせて、こちらもぜひ。↓から直接アクセス可能です。

 皆がコロナと闘う今、夢枕獏から届いた緊急メッセージ2〜【がんばれ格闘技 そして小さな発見 「ささやかながら文芸に力あり」】

『ゆうえんちーバキ外伝ー』のこと 夢枕獏

 今、ぼくは少年漫画誌『週刊少年チャンピオン』に、格闘小説の連載をやらせていただいている。

 同誌の人気連載漫画、板垣恵介さんの「グラップラー刃牙」シリーズの外伝で、タイトルは「ゆうえんち」である。

 バキシリーズの最凶死刑囚編がアニメ化されるのに合わせて、依頼が来たのである。

 これは断る手はない。喜んで書かせていただくことにした。

 主人公のバキ、範馬勇次郎、花山薫以外のキャラクターであれば、いかようにでも使っていいということであった。なんというおもしろい仕事か。もちろん、多くのファン(ぼくもそのひとり)がいて、それぞれのキャラにみんなの思い入れがあるわけだから、いかようにもと言われたって、わきまえておくべきはわきまえておかなければならない。

 すぐに決めたのは、すでに本編のほうでは決着のついているキャラ、もう登場することはあるまいと思われているキャラを使おうということであった。

 それにプラスして、新しいキャラ(できれば本編と無関係でない)を出せば、それだけでおもしろくなるに違いないと思ったのである。

 そこで、選んだのが、毒手の柳龍光であった。

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