元ヴィジュアル系バンドマンに聞く「令和のセカンドキャリア論」 #この会社の片隅に (3/6ページ)
■ヴィジュアル系バンドマンが美容業に転身した理由
ちなみに、セカンドキャリアとしてどうしてエステティシャンに? 元ヴィジュアル系エステティシャンという肩書きのパンチがすごいです。元々美容が好きだったのもあるんですけど、小学生の頃、超デブでいじめられて、小5から中3まで学校に行けなかった過去が関係しているんです。
バンドを解散して次の職業を探さなきゃいけなくなった時、一番しっくり来たのが美容でした。僕自身、自分にコンプレックスを持ったのは美容のせいだし、そのコンプレックスのせいでいじめられてふさぎこんできたから。
で、変わるきっかけになったのがヴィジュアル系バンド。つまり「外見の変化」です。自分が美容を磨いたからバンドができて、夢をかなえられた。自分の原点は何かを考えたら、それが美容だったんですよね。
でも、バンドマンが突然エステティシャンになって、サロンのオーナーになるってめちゃくちゃ大変な転身じゃないですか? 今度はこれで食ってくと決めてからは、フェイシャルのスクール2つ、ボディのスクール2つに通いました。美容だけじゃなくて解剖生理学とか、人間の体にまつわることをずーっと勉強し続けています。 勉強するヴィジュアル系って想像つかない(笑)。それ以外にも苦労したことってありますか? 自分自身の価値だと思っていた部分が、ν[NEU]という母体の価値だったことに気づいた瞬間かな。 それはどういう意味でしょう。友達も、バンド仲間も、ファンの子たちも、関係者もみんなガッと離れていきました。多分ν[NEU]を辞めた僕自身には価値がなくなったから。
忘れられることがつらくてどうしようもなかったんですけど、今の仕事を続けるうちに「あ、僕が忘れなければいいんだ」という考えに辿り着きました。僕が忘れなければ、後は思い出してもらえるように行動すればいいんです。
確かに、大人になったあーりんがν[NEU]の存在を思い出したのは、こうしてヒィロさんが美容業で活躍していることが自然と耳に入ってくるようになったからです。思い出させる行動って、結果を出すこと以外ないんです。