中畑清と福田正博が語った「偉大なる長嶋茂雄と三浦知良」 (3/3ページ)
浦和のＪ２降格が決定した直後、福田氏が決めた「涙のＶゴール」は歴史的名場面として語り継がれているが、終了直後、福田氏に真っ先に駆け寄ったのは、相手チームの森保氏だった。
福田「感情を抑えることができなかった僕に、森保は“来年、上がってくればいいじゃないですか”と声をかけてくれた。それで救われた気がして、涙が止まらなくなりました」
そんな心配りが森保氏の持ち味だと続ける。
福田「今、日本代表を指揮する中で、彼は“世代交代”ではなく“世代間融合”と表現する。けっして“ベテランはいらない”という言い方ではない。これは周囲をポジティブにする言葉なんです。言葉ひとつで、どの世代の選手も受け取り方が変わって、積極的に受け取れますからね。今、サッカー界も間違いなく“平時”ではなく“有事”。でも、森保は、そんなときにこそ力を発揮できるタイプだと思っています」
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中畑清（なかはたきよし）プロフィール １９５４年、福島県生まれ。７５年ドラフト３位で巨人に入団。明るいキャラクターで、８０年代を代表する人気選手となる。８９年の現役引退後は、巨人やアテネ五輪日本代表でコーチを歴任。２０１２年からは横浜ＤｅＮＡの監督を務めた。
福田正博（ふくだまさひろ）プロフィール １９６６年、神奈川県生まれ。８９年、三菱重工（現・浦和）に入団。スピードのあるＦＷとしてＪリーグや日本代表で活躍し、９５年には日本人初のJリーグ得点王を獲得。２００２年に現役引退。０８年からは浦和でコーチも務めた。
