何も知らないまま社会に放り出され…プロ野球選手の引退後にひそむ地獄 (2/5ページ)

新刊JP

そういえば、最近は年俸交渉で球団とモメる選手は減った気がしますね。

里崎:それは下交渉をするようになったからですね。昔は契約交渉の日しか球団と年俸交渉をする機会がなかったので、折り合わないと保留したりといったことがあったのですが、今は球団にとって大事な選手とは何度も下交渉をして、話がまとまったら正式な契約交渉をします。その時点で球団も選手も納得している状態なので、あとは判子を押すだけなんです。

――今は代理人を間に入れる選手が増えて、契約更改も変わってきました。

里崎:僕に言わせれば、代理人制度はムダです(笑)。メジャーリーグなら、遠征での滞在先のホテルのグレードから家族の移動費まで契約条項に含まれるので、代理人が必要なのかもしれませんが、日本の野球選手って年俸の交渉をするだけですからね。

自分の給料を決めるだけなのに、最初から代理人を雇ってマージンを払う意味が僕にはよくわかりません。まず自分で交渉して、何度も交渉しても折り合わなかったらそこから代理人を入れるというならまだわかります。それで、1000万でも2000万でも上がったら、そこからマージンを払えばいい。でも、最初から代理人を入れるのはムダです。

――交渉事が面倒くさいんでしょうか?

里崎:面倒くさいというよりも、自分のことを自分でしゃべれないんです。そういう選手は他人にいいように使われてしまいますから、引退してから困ります。たかだかお金の交渉なんだから、自分でやるべきですよ。

――里崎さんはかなり考えていて、年俸交渉も自分なりのやり方をお持ちです。ただ、そこまで考えてできる選手はほとんどいないのではないかと思います。

里崎:自分が例外だとは思いませんが、だからみんな引退して困るんですよ。野球しかしてこなかったから、それ以外のことが何もわからない。

スポーツマンと言えば聞こえはいいですが、裏を返せばスポーツしかやってこなかったということでもあります。そこから自分なりに勉強していけるかが分かれ道なんです。

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