1万2800年前、彗星の爆発で滅亡した古代の村。それは農業の始まりとも関係がある可能性(シリア) (1/5ページ)
彗星爆発により滅亡した村/iStock
シリアの「テル・アブ・フレイラ」は、人類最古の農業の痕跡が発見された重要な考古遺跡だ。だが今後は、彗星によって破壊された唯一の集落としても記憶されるかもしれない。
ユーフラテス川にダムが建設されたために、集落は現在アサド湖に水没してしまっている。
しかしダム建設前、1972年から73年にかけて行われた調査では、上下に重なる2つの遺跡でできていることが判明している。古い下の遺跡は旧石器時代の狩猟採集民の集落で、農業が行われていたのは新しい上の方だ。
このほど、当時採取された土や遺物が新しく分析され、驚愕の事実が明らかになったそうだ。どうやら旧石器時代の遺跡は、1万2800年ほど前に地球に落下した彗星によって破壊されたらしいのだ。
・核爆発に匹敵する爆風で壊滅した古代の村
『Scientific Reports』に掲載された研究によると、彗星は大気圏に突入した時点でバラバラに崩壊しており、破片のほとんどは地上に到達しなかった可能性が高いという。
しかしながら大気圏内でいくつもの空中爆発を起こした。それぞれは核爆発にも匹敵する威力で、その下にある大地を一瞬にして蒸発させては、強烈な衝撃波で数十キロの範囲にある何もかもを吹き飛ばしたという。
テル・アブ・フレイラもまたそうした衝撃波によって吹き飛んだ。